MUKU-DATA  栃 赤身  乾燥材 プレナー済

栃といえば、白、赤身のない純白が好まれるが、
これは辺材付近の白太の痛みが激しくその部分を製材してストレートカットで
落した2枚です。

痛みも多いですが栃特有の木目や鉄砲虫の跡など見られます。
樹齢のいった栃からの製材ですので、それなりに雰囲気がありますね。。

そうそう、樹齢で言えば、立ち木伐採の際の木の樹齢ってどう見分けるの?と
時々疑問に思っていて、先日欅を中心に伐採してきた業者さんに聞いてみたら、
雰囲気・・・ 佇まい・・ 仙人みたいな人はそのように見えて
人と同じように大体その風貌を見ればわかるでしょ?
と言われて、確かにと、、納得した。

木は同じ樹種でも太りの早い樹もあれば少しづつ年輪を重ねていく樹もある。
外観からみたら同じ材種で同じ大きさだったとして、
樹齢は倍近く違うものも多くある。

外観や大きさだけでの評価はできず、中身が大切。
その見分け方っていうのが佇まいや風貌、雰囲気・・だと言う。
木を毎日扱う仕事をしていなくても、
きっとそれは何となく判別できるのではなかろうかと思う。
大きな樹の前に立って、そこで感じる感覚。
人にはそれを判別するDNAが受け継がれてきているのだと思う。

それを人に置き換えてみることもできるかと思う。
少しづつしっかり根を張り、確実にこなして成長していく。
急に太らなくてもいい、ハッタリで大きく見せなくてもいい。
安物のメッキはいとも簡単に剥がれ落ち信頼関係は崩れ、去る。。。

物凄いスピードで進む(進んでいるのか後退してるのかわからんが・・)世の中では
樹木のような成長速度では置いてきぼりにされてしまうか・・?

いいんじゃないの・・それで。。

しっかりと根を張り、少しづつ年輪を刻んでいく。
人の一生は80年程度・・木には敵わないけど、それを次に受け継いでいくことはできるかと思う。

「今」っていう時間の単位が物凄く短くなっているのを感じます。
木を見ていると「今」が50年単位、100年単位で見えてきたり感じてきたりするから、
木が教えてくれているかもしれません。

話が栃の赤身から逸れてしまいましたが。。


栃一枚板赤身
左:2500 460 t50mm
右:2420 570 t55mm