MUKU-DATA  神代杉の割れの部分に真鍮平鎹を検討

板を桟済みして天然乾燥させる際に
割れの進行を防ぐ為に木口面の割れそうな部分に鎹(カスガイ)を打ち込む事があるが
一枚板として仕上げてからも、通常の鎹よりは効きは劣るが
装飾を兼ねて平鎹(ひらかすがい 又は板カスガイとも言う)を打ち込む事もある。
以前、三条市の和釘を製作する工場へ鍛造で板鎹を何種類か製作してもらった事があったが、それはそれでいいものだった。
今は在庫がなくなってしまったので、また注文しなければと思っている。
そして鎹としては鉄よりは強度、効果は薄れるかとは思うが
真鍮の平鎹があれば装飾的にも使えるなぁ・・と
以前、検討していたが商品化までい至らず、4年ほど前に送っていただいたサンプルが未だ机の脇に置いたままになっている。

今回仕上げ途中で表れた神代杉の元からの木口割れの2カ所
これは乾燥し過ぎた室内で使う際に更に割れが広がるかもしれないと思い
お客様へ真鍮の平鎹など木口へ打ち込んではどうか?とご提案させていただいた。
弊社仕様の真鍮の鎹がまだ未完成だったので
ネットで調べていたら、お付き合いのある県外の同業者さんも
同じような事を考えていたらしく既に商品化されてあったので
少し分けていただいた。

お客様へはこの位置で大きさの違う二つの真鍮平鎹を
このような角度で打ち込みますよと写真を送り了解を得ている。

通常の鎹よりは効きは劣るが装飾的な事を考慮すると
打たないよりは、これを打っておいた方がベターだろうと思う。