MUKU-DATA  左:栗端材 / 右:桜端材

今週、一枚の写真と共に
この家具の仕上げってどうやって材面を作っているんですかねぇ・・って
メールをいただく。
HPで確認したら東京のド真ん中で内装関係の設計デザインをやっている会社さんだった。
あのチーク材のザラザラした質感、
何本か弊社にもネシアチークの在庫があるんだけど
その質感と同じ感じだった。
きっと現地で製材機の帯鋸を使った製材ではなく
チェンソーで丸太を板や角材に挽き割っているものかと思われる。
部分的にディスクグラインダーで削った跡もあった。
それは更に良く見せる為に現地ではなくそれを国内で作った人が+αで手を加えたものかと思われる。
ザラザラした質感のみだと少しだらしないように見えるので
きっと一部手を加えてキリッとさせたのだろうと想像する。

日本には技術に裏打ちされた木の材面にナグリ加工や斫り加工などを施す
加工技術があるが
それとは違う、ただ単に材にする為にチェンソーで伐った
意図しない切断面かと思う。
今は機械加工で式台やフローリングなどを斫るスプーンカット加工など
様々な加工が可能となっている。
機械で加工された斫り跡よりは技術を持って一気に手で斫る跡の方が
人の息使いまでその材面から見て取れて断然いいのだが・・
今回はもっと作為の無いただ単に材にする為にチェンソーでカットした
無作為の跡にどこか心が引っかかるらしい。
それが何故かは深くは追求したことはないが何となく共感できるし
自分自身も木材倉庫の内装の一部にその材を使用している。


昨日は夕方、県内の工務店さんの設計者さんが木材倉庫へ
材料探しに来られた。
求めていたのは小さな材だったけど
最後の最後で妥協したくなかったとの事で
多くの現場は待ったなしで急ピッチで動いている中小さな部材探しに
時間を割くのはなかなかできずに決断が必要かと思う。
そこは、まっ、いいか・・って多くの設計者や現場監督は妥協するか
人任せになりそうな部分かと思う。

選ばれたの桜の片耳付きの少しキラキラした材
求めたのはキラキラ材面でもないし、虫穴のないキレイな片耳でもない。
耳とは反対側のが割れてしまってガサガサになっている割肌面を見せて使うという。
なるほどねぇ・・ そこね!
事務所にダルマストーブがあった頃、冬は良く薪割りをしたもんだが
あのスコーンと割れた割肌である。

なんだろう・・?
みなさん、作為的な加工にはもうあきあきしているのかもしれないし
できるだけ自然なまま
そんな木のテクスチャーを室内の一部に取り込んで効果を出そうと考えている。


もう一つ、ちょっとしたタルキの端材なんだけど
これも設計者さんが選んだものだが
赤黒いのはレッドシダー、白っぽいのは杉
現場にあるタルキの端材ではその雰囲気はでないという。
話を聞いていて思ったが、無意識に樹齢のいった材をセレクトしている。
間伐材で作られる構造材や下地材には高樹齢の材は今は殆ど使われている事はないので
選んでいるのは古材ではなくて新材で、何が違うというと
樹齢がどれも100年以上の端材ですよってお話した。

意識せずに雰囲気で選んでいたものが高樹齢の端材だったので
その事をお伝えして、今後樹齢も意識してみたら面白いと思いますよと
お伝えできた。

樹齢の力は、無意識な人の心に確実に響くものだと思っている。
例えば杉の150mm角を
樹齢50年程度の木と樹齢200年の木を用意して見てもらえば
好みは別として、素材力の違いは一目瞭然明らかかと思う。

木の微妙で繊細なテクスチャー
その部分を意識しながら内装を設計して選んでいる方が何人かいることが
何だか嬉しくなってくる。
そういった微妙な木の質感にまで拘りぬいて
材の提供者としてお応えできるようにならねばと・・

あぁぁ・・・益々、迷木街道まっしぐらだ・・・
がんばりまぁ~すっ!