MUKU-DATA  花梨の瘤杢、ホヤ杢、引き出す為の穴

花梨の厚みのある板を製材した。
帯鋸で厚み部分を15cmほど製材して諦めた?のかそこで止めてあった板で、、
もしや何か釘?石?何かあるのかなぁ・・と恐る恐る製材するも
最後まで何事もなく挽く事ができた。
元々の鋸の入った跡に倣い挽いたので60mm程度一枚と25mm程度が一枚
一方が薄くなってしまったが35mmほどで挽こうとしたが
硬くて鋸が逃げてしまった。

挽く前に杢目の様子が良く分からなかったが
一部、ダニ杢と言われるブツブツした部分が更に
網目状にスカスカになってしまっている部分(私らはホヤ杢とか言っているが)
がある板だった。
このホヤ杢、花梨の瘤や欅なんかにも見たことがある。
屋久杉にも蓮(ハス)とは違ったホヤに似たようなスカスカしたものもあったよなぁ・・
ホヤ杢は何故にホヤ杢なのか?ホヤ貝から来ているのか?
あんまりこういった材が市場で出てくる事もないので
ホヤ杢って言葉自体、使う事が少ない。
そもそも材としてはスカスカだし、強度もないし、
使えない部分とされているのだろう。

樹皮からして材面の瘤杢も粒々の極上ではないことはわかってはいたが
まぁ大柄な瘤の様子が、花梨の瘤ではありそうで意外とないのかもしれない。
ペンブランク材やランディングネット系の人たちには
確実にそっぽを向かれる花梨の大粒だが、
一枚板として見て時には、これ位の大柄な杢目の方が映えるようにも感じる。
なんと言ってもキャラ満載の一枚となっている。
一部にホヤ杢、大柄な瘤杢、そして丸太を引っ張り出す際の穴付きだ。
この穴、山から丸太を出す際に穴を開けて像を使って引っ張り出したとか言われている。
像なのか、馬なのか、重機だったのかは実際に見たことはないが
像で引っ張り出す姿を想像すると絵になって面白い。
この穴、花梨やチークなどに時々見かける。。
黒檀にも見たことがあったような・・・

分かり易いキャラの詰まった板、
今、削り加工に出しているが、結構面白い一枚になってくれるのではと思っている。
削り終えたら、またご案内させていただこうと思う。