MUKU-DATA  スポルテッド栃  1800x1000x60mm   2014製材

「ザ・スポルテッド」の縮みの栃、共木で3枚です。
朽ちかけの栃にその価値があるのかどうか?
そんな「?」を吹き飛ばしてくれるほどのキラキラではなく
ギランギランな杢目です。
2014当時、これは面白い栃だぁ!ってこの共木3枚と同じ木で別の部位を製材した1枚を
ふたつ返事で譲っていただいたものです。
どうしても早く仕上げてみたく少し前のめり気味でその中の一枚を
割れにチギリを入れ込んだりして仕上げたのですが、
残念ながら反ってしまった。(少し早すぎた、弊社にまだあります)
以下の杢目の写真は
同一の一枚の板に詰まっているものです。
これはいったい何でしょう・・・
ヘタウマな絵にも見えます。
何の知らせもなく無防備な状態の時、
琴線に触れたという経験はあるかと思います。
空であったり、山の様子であったり、
恋愛であったり、
物であったり、絵であったり、、、
昨年、何気なく入ってお茶をいただいたお店に掲げられていた絵のような字、
無意識だった心の中にその線がビビっときた経験
(沢村澄子さんっていう書家の字でした)
また立ち読みで手にした美術手帳、
大山エンリコイサム 氏、何じゃこりゃぁってビリビリきた
そしてその美術手帳の現代書・落書き・抽象画の鼎談に出てくる
おかしな記号のような文字・・・
石川九楊 氏
全て線で出来た記号のような字や絵が
言葉では言い表せない事を代弁してくれているようで、、
なんというか
その文字をなぞりながら頭と心を整理しなおしているような感覚。
無知だったからこそ、純心に感じることができた出来事。
無知で良かったなぁ・・とつくづく思う。
話が遠回りしてしまいましたが、
常々スポルテッド模様を眺めているとそのように同じ感覚を受けます。
未開の宇宙地図の模様?
何かの暗号を読み解くような・・・
板を仕上げていたらこんなペン画のような模様も現れてきました。
きっとこの栃のメッセージです。
スポルテッドの細く黒い線、
黒柿のような縦横無尽な曲線、
ゼブラウッドのライン、
イングリッシュウォルナットに見られる濃い縞模様、
全て自然が作り出してくれた線、
何かどこか大切なところに響いてくるんですよね。

コメントを残す