MUKU-DATA  なら 巾接ぎ

某建築事務所さん(自社設計施工)から上記の写真が下記御要望と共に添付されてきました。
そのまま引用させていただきます。
『お客様から頂いた文章を添付致します。
 
 基本は節なしですが2~3つ 節が入る感じがベスト

 虎斑が効いている感じ。』

節のあるテーブルを作りたいというご要望は最近よく耳にします。
また節のある広葉樹フローリングはここ2~3年、続いています。
そして、建築家の図面の特記事項に「無節材でない事、特一の上程度」の記載や
韓国では桧の節のある羽目板の需要が見込まれている(無節は駄目らしい)と聞いた事もあります。
節はもう完全に木の大切な表情の一つとして捉えられているようです。
生節(いきぶし)・死節(しにぶし)という言葉があるように、
昔から節を活かした材、造作は見られましたが(天杉や木曽檜などにみられる)
基本木材業界では無節(むぶし)=上質・高価
が当り前として育ってきた世代には少々戸惑う事でしょう。
この節、本来の木の姿ですので枝打ちせずに野放図に育った木をそのまま製材すればいいじゃないって
思われるかもしれませんが、
節が抜けたり割れていたりと、材木屋にとって生きた節を選別するのは無節材を製材するより丸太を見る目が必要となります。
また広葉樹の平割材はの梱包(1.5~2㎥、100枚前後)から
一枚一枚これは「節用」こっちは「無節用」、「造作用」、「カウンター用」、「銘木用」など
直ぐに対応できるように仕分けも必要な時代なのかもしれません。
上記要望で尚凄いのが、節のみではなく、『斑の効いた感じ』(上記写真の巾接ぎの手前板)
木の表情が好きで詳しいお施主様なのでしょうね。ビックリしました(材木屋としては嬉しい)
節やその他、木の多彩な表情は、皆さん無意識に感覚的に判断されて好みを選別しているのだと思います。
ちょっと意識してみると、同じ樹種の木目であっても自分好みも見えてくるかと思います。
欠点とされてきた木の痕が、趣のあるキャラクターとして捉えられる時代となりました。
多彩なキャラクターの説明がわかりやすく書いてあります → WOODTEC
杢の種類の多彩さの説明 → 田中ロクロ工芸さん

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