MUKU-DATA  敷板:秋田天然杉  洗馬焼のぐい吞みと湯呑

自然界の中での青い色に強烈に惹かれる事がある。
今の季節でいえば、山奥の集落を走っているとすごくキレイな青い紫陽花に
出会う事がある。
木の色もいろんな色があるが、緑はあっても青い色の木って
ないのではなかろうか・・・
神代栃の丸太を製材した直後は青に近い色が出る。
数十秒で色は青から薄い緑のくすんだ色へと変わってしまうが
あの吸い込まれるような青は頭から離れない。
また神代栃の丸太を見つけたならば、製材直後の一瞬のあの青が見たくて
買いたい衝動に駆られそうだ。

道の駅「木曽ならかわ」へ立ち寄った際に、目に留まった洗馬焼(せばやき)
そのコーナーだけ、深い青色で統一されて引き寄せられるようにして
ついつい湯呑とぐい吞みを買ってしまった。
陶磁器に関しては全くの無知ではあるが、
木材倉庫ができたばかりの頃に間に合わせで100均で買った湯呑は
いづれ替えなきゃと思っていたので、ちょうどよかった。

焼き物の受けとなる敷板
これは、これによってその上に置く焼き物の見え方も随分と違ってくるであろうと
以前から思っている。
SNSで投稿される焼き物や、生け花と花器、
その他色々と作られるものがテーブルや板の上に置かれているのを目にするが、
職業柄、どうしてもそこに使われる敷板やテーブル材へ目が向いてしまう。

とても超絶技巧な良いものなのに下の板が集成材だったりすると
残念に思ったり、これだったらこういった板の方が
もっとその作品も映えるのになぁ・・と思いつつ眺めている。

洗馬焼の敷板は考えなしに横にあった秋田天然杉の上に置いてみたが
もっとちゃんと考えて板の選択をすればよかったなぁとも思う。
例えば黒漆に塗りつぶされた漆黒の板の方が
もっとこれらの焼き物が良くみえただろうに。。。と。

身近な日本人の生活の溶け込んでいる材木たち
木製品になって輝くものも多いが
名脇役として、素材を引き立てる為のタダ単の板、一枚板天板という
静かに佇むだけの脇役としての木の役割もあるのかと思う。





上記一枚板天板 神代杉× → 神代栃です。