MUKU-DATA  欅(ケヤキ)のシャレ木(しゃれぼく)

欅のシャレ木です。
樹齢500年ほどの欅の枝の部分が枯れて垂れ下がり長く風雨に曝されていたそうです。
(某所でレスキューしてからもう25年以上経過したものです)
銘木業界で言うところの「松のシャレ木」床柱
朽ちかけて曝され油分の多い赤身部分が残った材で床柱を仕立て上げます。
シャレ木のシャレはシャレコウベ=髑髏から来ていると聞きます。
盆栽では、枯れた枝をジン(=神)、
枯れた幹の部分はシャリ(=舎利)と言います。
神(ジン)、舎利(シャリ)、髑髏(シャレコウベ)、、
究極ですよね、
日本人はとくにこうしたものを愛でる心が昔からあるようです。
枯れた形、質感、気配、などに
自分の人生を重ね想いを馳せる。。
儚さや無情であることを美しいと感じる美意識
そこには日本特有の侘び寂びの精神が見え隠れします。
こういった質感や気配を感じられる残骸は、
高樹齢であることが条件のような気がします。
この欅シャレ木の身のあるところ使って
ザラザラした肌を残しつつ漆で仕上げた香合を作ったと聞きました。
素敵だなぁ・・と思います。
草花を添えてもいいでしょうし、陶磁器とも相性は良さそうです。
ここには何かが宿っていますよね。。。

コメントを残す