BODY:

 MUKU-DATA  トクモト建築設計室 自邸  大工:板垣建築

大工と材木の木工事の依頼を受けて
今週は徳本さん自邸の現場にはり付いていました。
まず、建て方時にこの家の最大の造作の山があります。
天井部分が全て表しで完成後に梁・タルキ・野地板と見えてきます。
初日3日は大工さん6名で作業開始です。

黒崎重機さんの現場全体を見渡しての的確なクレーン操作には感心します。
当日は熱で体調が悪いのに来て下さいました。
人気なクレーン屋さんっていうのも納得します。

1FはRC造、2Fの様子。
次に組み上げる横架材の段取り

さぁ、登り梁を組むぜ
小屋組みのほとんどはPC工場の大工さんによる手加工ですので(斜め材なので機械加工できない)
ここで合わなければ、建て方は中止です。
予め工場にお願いして数本仮組みしてもらっていましたので、
大丈夫であろうと・・

登り梁と母屋が渡りアゴでガッチリと。
強くて入り難く、再度入れ直して、超ガチガチ。
梁が割れるんじゃない?ってくらいに大工さん二人がカケヤで打付ける。
キツメの方が緩いより断然良く、しっかりと噛合った部分は見てて気持ちいいものです。
大工さん、筋肉痛だわ、きっと。

徳本さんも上に上がって手伝ったり、確認したり

初日は登り梁を組上げての構造部分のみで終わり。
やはりなかなか進まないね。
予報では雨だったが、雨当らず。

さぁ2日目。
今日はフェーン現象化か暑い。昼過ぎから大雨予報。
4600 120x45mmの杉の化粧タルキの打付けです。
事前に板垣大工さんが原寸を引き、加工したものです。
躯体は別な大工さんの手加工ですので寸法に関しては入念な打合せをPC工場と重ねました。

バッチリです。美しい!

部分的に大工さんの手加工ならではの仕口・継手も取り入れてあります。

解体時の今まで建っていた家の梁(唐松)を4本化粧柱として使用。
杉の構造躯体の中で異彩を放つ。
束のホゾ穴が残っていていい味でてますね。唐松。

5寸角柱に4寸の横架材、3.5寸柱もあり、化粧タルキピッチも@300mmと
いろいろなサイズの材料が組み合わさっていく。
徳本さん曰く、
色んなサイズを使用する事で影が出来てくる。
今までは影を消す事に重きを置いた建物を作ってきたが、
今回は影を意図的に作り出して建物に表情を持たせたいと。。。
無垢材と影、大工さん技術は相性がいいですよ
的な事を言ってました。
って受け止めたんですが、いいのかな・・・?いいんですよね、徳本さん?

徳本さんも昨日一昨日とほぼ現場に指示に確認、そして手伝い。
現場は楽しいって言ってました。ですよね、私も大好きです。

タルキと面戸板(転び止め)を入れ終わり、サワラの羽目板貼りへ

2F現場は杉の匂いがたち込めていたのですが
サワラの梱包をばらし、貼り始めたら、今度はサワラの香りで、大工さんも皆いい香りだねぇ~って。
杉とサワラがMIXされてまさに木の家って感じです。

予報に反して雨にもあたらず、8100x3600mm部分のみ板を貼り
夜は雨になるのでブルーシートで養生して作業終了としました。

本日は雨ですので、現場は休みです。
大工さんゆっくり休んでくださいね。

っていう感じでホッと一息といったところでしょうか・・
屋根面の化粧表しは、本当に気も労力も使います。
また材木屋としては遣り甲斐もありますし、大工さんも腕の見せ所です。

でもちょっと疲れたなぁ・・・
暫くはこの登り梁に表しタルキはしなくていいかなぁ・・・
(1週間も充電すればまた回復するかと思いますが)

最後に、ここを担当していただいた
坂詰プレカットの林さん、そして手加工してくださった大工さん
建て方前に多くの屋根材を原寸を起して加工してくれた棟梁の板垣大工さん、
応援にきてくれた大工さんたち、
皆さんに感謝です。
ありがとうございました。

トクモト建築設計室   徳本さんの自邸ブログ