MUKU-DATA  インドローズ+レジン 2600×900 特注レジンテーブル

インドローズの巾広はかなりレアな材の部類かと思うが
大きめの割れや小ヒビ、欠けなどが生じている。
古い頃に挽かれたローズで色も濃く樹齢もあり
少し位の割れや欠けなども飲み込んでしまい気にならないほどの
風格と気品が溢れている一枚かと思う。

この大きなローズをどう仕上げようかと、かれこれ2年ほどお客さんと話していて
結果、割れた部分やくびれた部分を普段使いとして使い易くするように
レジンを使いながら一部成形する事で落ち着いた。
レジンの原液は安くはないし、ローズの巾広はとても高価な材となるので
失敗は許されない。

高価かどうかというよりも
気に入った一枚板にレジンを流し込み硬化すると後戻りできない。
イメージと違っていたので、一旦レジンを融かして
再チャレンジという訳にはいかない。
じゃぁ、同じ一枚板でって共木があれば、ほぼ似たような感じで
再度、製作する事は可能かもしれないが
無ければ・・・・ って事になる。

唯一無二が一枚板、木材の良いところでもあるが
特注ってなると、想像通り、想像以上のものができるかどうか?は
ある程度想像できても、完成しなければ分からない部分がある。

レジンを製作する人たちが持込み材をやりたがらないのは
そういったリスク、リスクというよりイメージ通り、それ以上という
結果に不安があるからが主たる理由かと思う。
事実、個性的な一枚板を選び、特注でレジンを入れた後に
イメージの相違でトラブルとなった話は時々耳にする。

自分で所有する一枚をどう木取り、どういった配置で何色のレジンを流すか?
そして出来上がった完成品を出来具合によって値付けするのであれば
全ては製作者の自己責任において完結できる。
購入者はそれが好みかそうでないかの判断を現物を見ながら決める事ができるので
問題はないのかと思う。
注文住宅と建売住宅みたいなものかと思う。

 
昨日は、流し込むレジンの微妙な色の打合せ。
前回の現物を見ながらの打合せから色の話をしていたので
今回は3種類の色サンプルを作ってもらい、
実際にローズの板に当てながら色を決定した。

製作には数社打診してW.D.Wさんにお願いしたのは
職人気質、仕事の丁寧さ、そして何よりも木が好きで木の事を知っていて
木とレジンで製作する事が大好きだという理由から。

木と向きあわなければその木が持っている個性を引き出す事はできない。
一枚板+レジンは、ある意味作品だと思う。
それぞれに木の個性が違うのだから、決して量産できるものではないだろう。。






工場では色んなものを作っていた。
他のお客様のものなのでお見せできないが
アイディアが詰まったテーブルや都会のド真ん中へいく什器などもあった。
どれも刺激的だった。





打合せを終え、ご満足いただけるものになるのではなかろうかと
気持ちが少し落ち着いた。