MUKU-DATA  左:黒神代欅  右:茶神代欅

先週、黒と茶の神代欅を製材した。
求められる事が多いのは、色の濃い神代木。
神代欅でも神代杉でも神代タモ・ニレでも色が濃いものを皆さん好まれる傾向がある。
神代木で真っ黒になるのは神代栗、これはこれで漆黒の黒は魅力的
真黒(マグロ)と言われる黒柿や黒檀、グラナディラ(アフリカンブラックウッド)など
とはまた違い栗の木目のまま、特性のまま黒くなっているんだから面白い。
栗の次に黒いのが、多分神代楢 これも黒だが栗よりももう少しグレーがかっている。
茶神代に対しての対義語で黒神代などというのだろうが、
神代欅に関しては黒というよりは深緑。
少しグレーの混ざった濃い緑色といったところかと思う。

茶神代に関してはパッと見、分かり辛い。
写真よりももっと色の薄めの茶神代欅もあるので
これって本当に神代?ってほどに通常の欅と見分けがつき辛いが
プロが見れば一目瞭然、通常の欅にはない熟成された感の色を纏っている。

以前数寄屋師の銘木匠と話している中で
黒い神代杉と神代欅でまとめた和室を見た際、全体に室内が暗くなり過ぎて
重過ぎる感じがした。
その点、茶神代での造作は軽やかで上品な感じを出せる。。と。
自分は神代木でまとめた室内を作った経験はないが、
なんとなく言わんとしている事は分かるし、そうかもなぁと想像できる。
表立ってどうだ!って事を好まない数寄者は一見目立たない茶神代を
上手く取り入れて使うのかもしれない。通好みの材?とも言えなくもない。
まぁ適材適所、黒と茶は使い分けなんだろうね。。
でもやっぱり材木単体で見れば色の濃い神代木は魅力的だよね。。