
■ MUKU-DATA 木曾檜・尾州檜 天然乾燥材
SIZE 左から
・ 1180 340 47mm
・ 1380 470 40mm
・ 1950 370~450 38mm
・ 2100 390~420 36mm
あ、桧だねぇ・・ 「尾州の桧だよ」
尾州の桧は木曾檜のこと。
新潟では桧材の造作は馴染みは薄く、昔から真壁造作は杉材
私が30年ほど前に、家業に入った頃は、杉と言えば秋田杉
秋田杉の中でも天杉と言われる目の細かな材が最上級の柱と言われていた。
いわゆる国有林の官木(かんぼく)のこと。
その少し前に、ナイスという木材市場が隣町に出来た事で
吉野方面の杉材も簡単に入手できるようになっていった。
吉野杉は秋田と違い木に油分があって良いよね・・と大工からの需要も多く
秋田杉と並び、吉野の赤を好む大工さんも多かった。
当時、真壁造りの和室の柱では
吉野の赤の芯去り材、4.0寸、4.5寸など競って使われていた。
当時大工売りで1本平均 12万前後だったかと思う。
吉野の赤の柱を使ったら、鴨居、長押も同じく吉野の赤
敷居も赤身の同じような色の材が好まれ、
当時は南洋桜といわれたニャトー材など
その後は安定供給の米松目細のピーラー材などが長く続いた。
その後10年ほど経ち(約20年ほど前)ナイスの市場内で
芯持ち背割れのある吉野や和歌山方面の桧の柱材が
杉に混じってちょくちょく目にするようになった。(全体の2割弱)
桧も良いものだなぁ・・とは思ってはいたのだが・・
その後真壁造りの柱や造作材は絶滅危惧材のように激減してしまったのだが
長くこの業界に身を置いていると
やはり秋田の天杉は触る機会は少なかったが良いものだったなぁと思うし、
そうそう、当時は東北方面の問屋さんも数軒あったので
青森ヒバの芯去り材の柱類もある程度の量は置いてあった。
青森ヒバも、目が積んでいて桧とは少し違った色合いは
なるほど、これは良い木だなぁと思っていた。
天杉の柱は殆ど販売実績はないが、青森ヒバは何度か大工さんに使っていただいた。
今となってはそれらはどれも良材で良い木だったと思う。
日本三大美林(青森ヒバ、秋田杉、木曾檜)の中で一番目にし手にする機会のなかったのが木曾檜である。
上記の板類は決して極上とは言えないが、あきらかに一般的な桧とは年輪の細かさが違う。
触って持った感じもどこか違う。
桧ありますけど、「尾州の桧ね、木曾檜」の『木曾檜』という言葉
秋田の「天杉(官木)」と同じく
印籠語としての威力がある木だなぁと思う。







