MUKU-DATA  Jazz FLASH 新潟市

帰郷して間もない20代の頃に数回、お邪魔したことがある。
その時はコーヒーもいただいたし、水割りだったかロックだったかもいただいた。

先週末、23時過ぎに看板が灯っていたのでドアを開けてみた。
今夜はセッションがあったようで先ほど終わったばかりでもう閉店らしいが・・
1杯だけならどうぞとお疲れのところ温かく静かな口調で迎え入れていただいた。

JAZZというと何故かウイスキーが定番のようで
水割り、ロック、ストレート、何にしますか?と言われ
ウイスキーなんて最近全然飲んでいないので水割りをいただいた。

約30年ほど前に数回訪れたことがある話をさせていただいたり
その時は、まだ奥のステージはなく薄暗くて狭くて
あぁ・・「ザ」ジャズの店みたいな感じだったが
いつの間にライブができる場所ができていた。
お店をはじめてから46年が経ったという。

店内の内装は床材や羽目板類はパイン材だったかと思う。
深みのある木の内装と見た事のない大きなスピーカーなど
ズージャーに詳しくない自分には全てが新鮮で、
木の室内の心地良さに気持ちを委ね材種が何か?などへあまり意識がいかなかった。

席がとてもいい。
二人掛けと一人用を並べて3人座れる座席、テーブルは小さな欅の一枚板で
キレイ過ぎない仕上げには帯鋸目の痕が残っているが
長く使われてきた事で表面は滑らかになっている。
使い込んでこそ滲みだしてくる理想の木の姿に近い。50年使った風格かと思う。

店内の様子に見入っていると、大きなコーナースピーカーから
ビリビリしたサックスのジャズが流れてきた。
かすれたサックスの音が心に突き刺さる。
なんて贅沢な時間なんだろう。。

数年前にある人とジャズ喫茶の話をしていた時に
昔からある古いジャズのお店が好きだなぁ・・
なんていうだろう・・
時間の摩擦みたいなものがいいと言っていた。
「時間の摩擦」・・・ (摩擦かぁ・・)

木とジャズはとても相性がいいと確信した。
あの室内の感じとサックスの渋く響く音は木の内装であるからこそのものだろう。
時間と人、音、時に摩擦されながら更に深みを増していく。

JAZZには詳しくないが、あの居心地の良さを味わう為に
またお邪魔させていただこうと思う。


小ぶりだけど欅の一枚板で、帯鋸目も所々に残っている。
JAZZと欅、何だか合わないようにも思えるのだがそんなこともない。
材種は、こういった場所では特に関係ないのかもしれない。
木味(素性)はどれも良い欅だったけど(まぁそれが一層とイイのかもしれないが)
それよりも、やはり木は長く使い込んでこそ、本物の味わいが増していく。
多くの人が訪れ、毎日掃除をしてテーブルを拭く。46年・・・
毎日10分の掃除を40年と、1週間まとめて10年分集中的に掃除して磨くとでは
やはり輝きは明らかに違うだろう。。。
木は毎日使いながら育てるものとも言える。
この椅子の配置がお客さんにとって凄くいいんじゃないかなぁ・・と思った。


このコーナーに置かれたある大きなスピーカーは何だろう?
少し調べてみたらVITAVOXってイギリス製のものらしい。

オーディオ機器に関しても知識は疎い。
凝り始めたらキリがなくきっと深みにはまってしまうだろう。。。
興味はあるが、手を付けれない・・・つけない方が良さそう。。かなぁ
仕様書を見ていると、

Finish / Figured Walnut とある。
表面仕上げ / 杢のあるウォールナット
こういった高級な家具類にウォールナットやクラロウォルナットなどの杢のある
突板がブックマッチで使われているのを時々見かける。
古いベントレーのパネルにはグラフテッドウォルナットがブックで使われていた事を思い出した。

最近きいた曲でお勧めらしい。北欧なんだけど日本的というか・・
というようなお話をされていたような。。

JAZZ SISSA 2022-2023、今回は新潟にあるお店がFLASHさんを含め
4軒、掲載されているらしい。早速注文した。