■ MUKU-DATA 楓の辺材部の表面にできた虫の模様
樹皮(外樹皮、内樹皮)を剥がし、内樹皮と辺材の間にある形成層部分に
写真のように虫の這った痕が残っている事がある。
写真のような模様は、欅にも見られるし、杉にも見られる。
栃の木にもこのような虫痕があったかと思う。
辺材まで虫が入らずに、形成層で止まってくれていると
材としてはピンホール扱いにならずに、普通に使えるが
実際は辺材部までは虫に喰われる事が多い。
その点、栃は辺材まで虫が入る事は少なく、外樹皮から辺材までの
間で止まる事が多いように思う。
(栃に関しては別な鉄砲虫にやられている事はあるが・・)
杉も栃同様に、ここで止まっている事が多いが、栃よりは辺材まで行ってしまう率が多いように見受けられる。
欅に関しては、形成層止まりは少なく辺材までピンホールが多くなるように思う。
この虫の痕だけど、このようにこれでもかってほど痕が付くと
自然が創り出してくれたデザイン、模様に見えてくる。
約10年前に、欅材を整理していた際に辺材手前の部分で
このような模様が多く入った薄い板が多くあって
その模様を自然なデザインとして側面を見付として見せたくて
取っておいたが、別な用途で出ていって殆どなくなってしまった。
(虫痕を見せる使い方ができなかった)
虫が現在も住んでいる材は使うと問題は多いが
虫が過去に住んでいて今は居ないこの這った跡を
上手く取入れ利用できないかなぁと思ったりする。