■ MUKU-DATA ホワイトアッシュ巾ハギ デスク 2.4m → 2.2mにカット、補強
お世話になっている先生が別な大学へ引っ越しするとの事で
ここ最近、諸々とお手伝いをさせていただいている。
現在使っている家具類など引っ越し先へ持って行くらしく
「木製」に関してが弊社のお手伝いの範囲
2.4mのホワイトアッシュてデスクを2.2mにカットして裏側に補強用として幕板を取付け
本棚の製作、上下はスチールで支柱と棚板が木製
アイディアは先生が考え、それを我々が形にする作業
過去に一度やった事がある内容であれば、要領とコツはわかるのだが
先生的には「ないものは工夫して作ればいい」という考えの方なので
いつも初めて作るものは何らかのリスクが生じる。
建築家物件の建築もそうだし、家具もそう。
どうすれば問題なく形になるか?
試行錯誤、失敗、再製作、上手く出来た時の喜びは大きい。
重さ60kgあるホワイトボードのガラス版
これの受け材がどうやっても外れずに、先ずはどう作られているのかが分からいので
当時これを作った木工所へ電話して
多分こうだったと思うと曖昧な記憶を頼りに外し方を検討
印籠ジャクリして、受け材を固定してカバーをボンド併用で被せているらしく
受け材はホールアンカーを打ち込んでいるので
そりゃどうやっても外れないよね、、
引っ越し屋さんと私で前日一時間ほどあれこれと外すことを試みるもビクともせず
木工所に電話して大体の作りが分かったので
翌日大工さんと解体
鋸目を少しづつ入れてバリを使って剝ぎ取る作業
壊す作業なんだけど、手順を見ているとやっぱり経験がものをいうなぁと尊敬する。
外したガラス2枚を配送する為に、今度は引っ越し屋さんから
ガラスを運ぶ為の台が必要と急遽言われて
こちらも大工さんに相談して、材料を直ぐに手配して
早朝、大工さんに作ってもらった。
こういった現場にいると経験値のある大工さんの手際の良さに
ほんと助かるし、凄いなぁと思う。
自分は技術もないから何もできない。
せめてスケジュール管理、作業し易いように段取り、配送、掃除
その程度
今週は大工さんに特注の本棚製作をお願いしている。










■ MUKU-DATA 胎内市 杉井建築 杉井建築さんのインスタ
昨日杉井さんのところにちょっと用があって行ってきた。
若い頃勤めていた親方から頼まれて大工仕事の部分を請け負っているとは聞いてはいたが・・
作業場へ着くと「なんじゃぁ!これは!!」の光景が広がっていた。
材木屋になって30年、プレカットが普及する前の当初の10年ほどは
入母屋造りでの太鼓梁、丸梁、隅木、など伝統的工法で大工さんたちが
作業場で刻む光景は目にしていたのだけど
さすがに、こんな曲りのある丸太を相手に刻んでいる光景は見たことがなかった。
曲りがあるといってもせいぜい米松のB材丸太を使った少し盛っている程度で
上からの荷重を考えて盛った部分を上にして使っていた。
大引きは逆で床束があるので反対で使った。
木の特性を理解できる大工さんたちの経験と技術で家は作られていたし
今思っても、梁と交差した上引き、中引き、下引き材など
今の合板と釘で固められた家の構造よりむしろ丈夫で無駄がないように思える。
が、しかし、さすがにこんなグニャグニャの梁を扱っている大工さんは
弊社でのお付き合いのある大工さんではいなかったし
新潟県、全国でも、数える程度しかいないだろう。
ましてやプレカット主流の今の時代、何か物凄い光景に出くわしてしまって
杉井さんこんな材と向きあいながらこんなの作れるのね・・・と
分かってはいたけど、やはり凄いなぁ・・カッコイイ!、技術っていいなぁと思う。
左右上下に曲がった梁に基準となる墨を付ける。
芯墨を中心に、そこから何寸離れと各所に加工する墨を付けていく。
刻み終って最後は仕上げ加工をするので
材に打たれた墨、記号や印は全て消えてしまい、あとは建て前まで再確認のしようがない。。。
失敗の許されない緊張感ある作業だよね・・
そんな一発勝負の状況で1本、一カ所と鑿を入れる。
その部分には他の材を受けたり交わってくるので頭の中は組み上がりの状態を想像し全体と部分を行き来しているのだろう。。
そしてそこに大工道具を使った経験と技術が必要となる。
全開ではないか!
ぼ~っとしてたら間違ってしまうし、一カ所間違いそれに気づかなければ全てが
間違ってしまう可能性もある。
バカじゃできないし、温ければ後々全体に悪い影響が出てくる。。
度胸も必要だし体力も要る。
そんな人間力全開の仕事って他にあるんだろうか?
一生の仕事として人生を捧げるには十分過ぎるかっこいい仕事と思う。
それに比べて材木屋はどうだろう・・・
なんと生温いところでグタグタしているようで恥ずかしくなってくる。
加工を終えた材 シートを捲り見せてもらった。






墨付け、刻みをする為に杉井さんがシナ合板に描いた板図


柱材には桧、杉、朴ノ木、黄蘗(キハダ)、栗、榧(カヤ)など
色々な材が支給されていた。
自然塗料で着色するらしいが共通するのは比較的目細の材
特に土台は杉の赤で目詰まりが細かなものだったらしい。
材の耐久性、特性を良く知っているからこそ
材種の統一に重きを置いている訳ではないところはとても共感できる。
とかくなんでもなんでも合せればいい的な風潮が多いご時世に
本質を押えているなぁと思うし、これでも全然いいかと思う。
材種ではなくその場所に適した材質の方がむしろ大切

杉井さんの息子さんも大工さんの道へ進む事が決まったらしい。
技術が伝承されることを願う。



■ MUKU-DATA 化粧小屋組み 材:欅、桜
先日、工務店さんの所へ行ったら、木材置き場だった小屋を改装していた。
端材を使って合間に作っている木の小物を展示できる場所を作っているらしい。
頭上を見上げるとグニャグニャに曲がった欅材(一部、桜あり)を使って
梁が組上げられていた。
このまま化粧梁として見せるらしい。
墨付けができない大工さんが多くなった今、こうした技術を持っている大工さんは
今後益々貴重な存在となるだろう。。。
「大工」と言っても持っている技術の差がありそれぞれに経験値が違う。
一括りで同じ「大工」として本来捉える事はできない。
プレカット加工が多くなった今、技術の違いは分かり難くなっているが
明らかに持っている技術には差があり
技術を持っていながら見せる場所、使う場所がないだけとも言える。
こういった墨付けから手刻み、小屋組みなどできる大工さんには
本来は技術料(手間賃)の違いはあっていいのだろうが
使う場所がなければ(=どの大工さんでもできる仕事であれば)
技術料の上乗せはなかなかできないのかと思う。
技術をもった大工さんがそれを使える場所、
見せる事のできる建築が少しでも増えれば技術も伝承され後世に残していけるだろう。
さしずめ分かり易いところで言えば、リフォーム工事などは
経験値がものをいう。
減築、既存建物への取付、屋根の形が変わる工事など・・・
最適な工事方法はやはり経験値のある大工さんの方が間違いないのかと思う。
グニャグニャになった欅の梁組を見ながらそんな事を思っていた。





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■ MUKU-DATA 桜の樹皮
昨日一昨日と500km向こうの木材業者さんのところへ行ってきた。
目的はいづれも普段お世話になっている業者さんなのでAとBを繋ぐこと。
直接つなぐという事は弊社の直接的な利益にはならないけれども
普段の恩返しみたいなものだし、それぞれがハッピーになればいいのかと思う。
折角なので近くの大工さんのところにも顔を出して
作っているものや作業場など見せていただいたし、
材木の事、建築の事、木の事などたくさん話す時間が持てた。
ものづくりをされている方の作業場や倉庫を見るのは
とてもワクワクする。そこにはその人そのものが映し出されているから。
写真は大工さんが持ってきた桜の丸太から自ら樹皮を剥がして
少し表面に磨きをかけたもの。
樺細工という角館には専門の伝統技術があるが、それを知っていたかどうかは
別として我流で丁寧に剥がして保管してあった。
それがなかなか魅力的な素材になっていた。
レアな材から一般材まで大工さんや業界の大先輩たちと話す中で
やはり一つの素材にどれだけ手間暇かけて
愛着を持ちながら手入れできるか?
って事かな・・と。。
手入れが良くされて手間がかけられた材木たちはその輝きが違っている。
そんな事を思いながらトラックを走らせ帰ってきた。





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■ MUKU-DATA 根曲がり杉 化粧タイコ梁 下端の仕上げ
お客様と建築家、現場監督とのやりとりの中で
化粧タイコ梁の仕上げについて少し不安があると、電話で話している中で
建築部の長野から相談され
お客様の要望されているイメージ写真を見せてもらった。
凄く繊細で微妙なところの話をされている事がわかったので、
これは写真添付のメールだけではそのニュアンスは伝わらないと思うから
手加工する大工さんに直接話して相談した方がいいと判断して
急遽、長野とプレカット工場の手加工を行う大工さんの元へ足を運ぶ。
職人さんに写真を見ていただきながらイメージを伝えるのは、
簡単なようでなかなか難しい。
経験上、何度も失敗しているし、それは伝える側の伝え方がいつも悪いんだと
都度反省はしてきた。
(技術のない自分にとっては、技術を持っている職人に対しては常にリスペクトしている。だから言い方、伝え方、微妙で繊細な加工については
十二分に理解していただく必要があるし、図面や写真を投げて
あとはヨロシクでは作る方だって困るだろう。
職人は誰しも、最大限ベストな状態の加工して喜んでいただきたく
仕事に向き合っている人たちが殆どなんだから・・)
大工さんは私の材木人生にとっての教師の一人でもあるし、
ある程度、大工さんの気持ちは分かっているほうだと思っているので
長野と二人でその辺のニュアンスを丁寧に説明するも、、
いまいち冴えない心配そうな顔だったので
長さのカットできる部分をその場で実際に削ってもらった。
そうそう、OKOK、ここはこの程度で大丈夫、
このラインは直角で、、
この甘皮は少し位なら残してもいい。
根曲がりのここの凸凹ラインを設計士さんもお客さんも気に入っているようだから
ここの部分は削らなくてこのままで行きましょう。
てな具合で・・・ (自分ができないくせに嫌なヤツだよね、大工さんスミマセン)
昔はタイコの化粧梁は多くあって、弊社の下小屋で大工さんはいつも刻みを行っていて、電気鉋でタイコ梁を削る姿は目にしていたが
このような電動斫り機っていうのは見たことがなかった。
ここら辺の大工さんはこの斫り機を持っている人はいなかったかと思う。
斫り機はある程度の重さがあるので肩に紐をかけて(草刈り機みたいな感じで)
手前に引きながら微妙な力加減で削っていく。
あんまり簡単に大工さんが削る姿を見て、
自分もやってみたくなり、道具を借りてやってみる。
イカン、削り過ぎて凹みが大きくなり過ぎる。
大工さんに聞くと、繊細にやらなきゃいけないらしく
腕を2回ポンポンと叩き、ここの違いとドヤ顔されたが・・・
そりゃ、そうだ。
長野さんもやってみぃと、建築部長野にもやってもらうが、
間違いなく私よりは上手かったので、少し悔しい。
詳細な仕上げを伝えると共に、電動斫り機を実際に使わせてもらうという
貴重な体験もさせていただいた。
実際に少しでも自らの手を動かすことで
今度は化粧梁の見え方も少し違った目で見る事ができるだろう。
そして大工さんや職人さんに対しても伝え方は、より正確になっていく事だろう。
なんせ、現場で実際に作っているのは我々ではなく
それぞれに技術をもった職人さんたちなんだから。。






以上、上記の写真は大工さん
本当に腕の良い大工さんでプレカットできない手加工の部分は
何度か相談にのっていただきながら仕上げてきた。

赤い丸で囲った部分が、私・・・
重力がかかり過ぎて凹みが大き過ぎる。
お客様のイメージはこれではない。。。


上記2枚は建築部の長野
ワシより上手い・・・ くく、、、

緑部分:大工さん、青:長野さん、赤:ワシ・・・・
プレカットが普及した今でも部分的には大工技術が必要な箇所は多くある。
特に木の家に関しては木には当然癖もあるし、個体差もある。
そして何よりも大工技術により完成時の見え方は微妙に違ってくる。
この家、どこか分からないけど何か良いんだよねぇ~ ってのは
実はその差は大工技術によるところが多い事を知っている。
そこにはお客さんに喜んでいただきたいっていう職人の魂が宿っている事が多い。
追記:12/23 2023 実際に取り付けられた根曲がりの鞘落し梁
壁を貼り空間の中で、どういった見え方になるのか楽しみです。
金子勉建築設計事務所 様 曲がり梁を使って特徴ある空間を実現する
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■ MUKU-DATA 木片を活用した壁面材
先日、お付き合いのある工務店さんの現場を見せていただいた。
最近の住宅は線の細い内装や造作が多いように感じるが、
ん?これはあまり見ないよね・・って造作が何カ所かあった。
LDKの壁面に貼られた木片は端材を活用したのか?
端材活用とはいっても
この手のものを作る際は実は真物から木取りする事もしばしばなんだけどね。
使われている材は杉を中心に欅、桧、ピーラーなど少々入っていた。
これも普段一般的に使う材で普段着な感じですよね。
ある程度手をかけた神棚、お社なんかも
昔の二間続きの和室には必須アイテムだったんだけど・・
最近は立派な屋根付きの神棚は目にしなくなったので
どこか新鮮な感じがする。
大工さんらしいなぁ・・と思うし
作れる人っていいなぁ・・とも思う。
色んな大きさの木片って積み木みたいでカワイイ印象になりますよね。
これらから学べる事は多くある。



■ MUKU-DATA 欅変形ローテーブル
材木屋になりたての頃は毎日毎日、大工さんの作業場や現場へ配達へ行き、
大工さんに叱られ、材の降ろし方、材料の状態など注意されながら、
悔しい思いもしながらの今がある。
材木の事を学んだのはむしろお客さんである大工さんからで、
「大工」に対しては人一倍思い入れがあるのかもしれない。
お付き合いのある40代のS大工さんは、
技術のある大工らしい大工さん、
先週カレンダー配りの際に、倅さんが出てきた。
「あ、思い出した、、あの時の欅、どうなった? 出来た?」
1~2年前に会った時よりも顔つきは精悍で逞しく見えた。
髪型も少しオシャレになって、、
若いっていいなぁ・・ って嬉しくなった。
当時、お父さんと材を選びに来た際に、
自分の部屋に置くテーブルを自分で作ると言って選んでもらった変形の欅
当時は高校生なりたてだったと思うが
随分渋い木を選ぶなぁ・・と思っていたが・・
彼の部屋に通してもらって見せてもらった。
3本脚にしたんだね、、
しかもテーブルの上には斑鳩建築さんの木霊が置かれてあった。
(本気だな・・これ)
これから大工の道へ進むと言う。
今、彼の頭の中で、家や大工という仕事に対して、
どう思い描いているんだろうか・・
特別な気持ちで見守りつつ、
こちらでできることがあるならば何でもやってあげたい気持ちになってくる。


引出しの前板、ナラフローリングかな・・?
引手はロックファーか?
使いたい材や、やってみたい造作は早めに使いやってみるとで
次のやりたい事やアイディアが更に出てくるものかと思う。
■ MUKU-DATA 杉井建築 胎内市 欅 曲がり梁 手斧仕上げ
曲がり梁