MUKU-DATA  堀建築さん 新潟市北区  天井:目透かし/斜市松網代+桜丸太  板畳:ラオス松

堀さんって30だったっけ?
もしかしてまだ20代後半だったかもしれない。
自邸を作るにあたって真壁和室1間をどうしても作りたかったらしい。
当初は格天井に挑戦したいと言ってはいたが、予算的なものなど格天は断念。
しかし、真壁和室など造作経験も少ないのに、
自らの家だからこそ、いろいろと初めての造作を試みていました。
やったことのない事をやるのは気力、労力がいるものです。

和室造作の魅力の1つは天井です。
少し変形した和室だからこそ、一部板畳(ラオス松柾目)として
その部分の天井は一段下げて桜の錆丸太を竿縁として、斜に編んだ杉柾網代を使用しました。
自ら銘木屋さんに足を運び使ってみたい材を選定して、
自らの手で試行錯誤しながら取付けていく事。
この当たり前の過程が省略される事が多くなりました。

本格和室をやる方からすれば、まだまだの造作と言われるのでしょうが、
やった事もない事、使ってみたい材料、など
師匠もいないのに自分で考え、手を動かしまとめていく事が
今の、これからの大工さんにとっていかに大切な事かと思います。

自邸だからできた事、
またもし許されるなら、好きにやってもいいよって言ってくださる方がいるなら、
やりたい造作はどんどんやらせてもらえばいいと思います。
新たな事をやるのは失敗はつきものですが、その次も見えてくるでしょうし。

そんな大工さんっていいって思いません?

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