MUKU-DATA  樫(カシ)2.5m 700mm t50mm

加工前に、この樫の板をどう加工するか?
長さ、割れの処理、耳はどの程度残して仕上げるか?など
小柳組の設計室の小柳さんと現場監督の田浦さんが
墨壺を持って確認にきました。
辺材の耳と言われる部分は、自然が作り出した微妙で繊細な曲線ラインがあります。
ここの処理で同じ板でも見え方は変わってくるかと思います。
桟木で位置決めをして墨を打つ。
再度確認し、もう少し外側にして耳を多く入れた方がいいかなと再度墨打ち。
それだとちょっと耳部分が多すぎるとその中間付近にまた墨出しして
カットする位置が定まりました。
墨を打った3本のラインは数ミリ違いですが、
板の長さの中間付近の耳をどのくらい残すかを見ているので
このような微妙な墨の線となった訳です。
割れの処理は?
この板は割れもこの全体の表情の重要な要素のような気がしますし、
蝶チギリ等の処理ではなく、
割れた木口面から鍛鉄の角鎹を打ち込みっ放しっていうのが
3人の同意見でした。
ここ辺りは感覚的なことで、言葉で説明できないのですが・・
この割れた樫の板にはそちらの方がいいであろうという感覚です。
板が仕上がり、小柳さんが作る空間に据え置かれたら、
また写真を撮らせてもらおうと思います。
いい感じになりそうです。
追記: 2/23
先週現場へお届けしてきました。
現場周辺は雪でユニック車が登れずに、四駆の軽トラにのせかえ
現場では人力で外からロープで吊り上げました。
LDKからの眺めは最高で、樫の板もいい感じで納まっているかと思います。

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