MUKU-DATA  サペリ杢一枚板テーブル セラウッド塗装 新潟市A様

2.4mの杢のある粗木のサペリ一枚板から
1500mmのダイニングテーブルと残り800mm程度のソファテーブルを製作
お客様の要望で塗装はセラウッド塗装にて仕上げたもの。

このサペリは2020年10月に市場に出ていたもので
杢が入っていたので少し競りあがり、5枚ほど購入したものでその時の事を
よく覚えている一枚です。
競りの相手はいつも同じような材を好む名古屋の材木屋の社長さんで
またあそこの社長さん手挙げてるなぁ・・って。。。(今は仲良くさせていただいている)
好みが被る同業他社さんは他にも数社あり、やはり今でも競りで被ることが多い。
好みが似ているんでしょうね・・・
材木屋に並んだ木はその材木屋、銘木店の特徴となり
それを好むお客様へと繋がっていく。
どこを基準に仕入れをするかはその材木屋、銘木屋の個性となって表れる。

このサペリは上記の写真から見ると
左側からその殆どが柾目、柾目部分に横に入った杢目がキラキラと輝いている。
右側に少しだけ板目部分が残っている事から
この木が大木であった事が想像できる。
板の木目からしてこの木は2m以上の直径だったことがわかる。
左側は天然の耳が残っていて
お客様は両耳が欲しいのと事だったので右側の耳は人造で製作した。
耳の話になると、板の耳=辺材部分は傷んでいる事が多いので
気づき難いかもしれないが天然ではなく人造の耳も実際には多い。

木の多くはそのままの丸太の状態で製材できるとすれば
板挽きされた一枚板の木目は
中心に板目、左右に柾目、辺材は白太というのが殆どですが
このサペリの面白さは柾目の板で
柾目部分がクネクネと躍動感を持って流れてキラキラしていること。
またその材面から巨木であった事が想像できること。
尚且つ、2.4mの粗木から木取り製作したので
1.5mのメインテーブルと800mm程度の小テーブルの共木で2枚
製作出来た事でコストパフォーマンスも優れていたかと思う。

完全に仕上がっていない板から選ぶ作業は
なかなか完成したイメージが分かり辛いかもしれないが
好みの素材を選び、
求めるサイズに木取りして、塗装まで選べるという事が
材木屋で木を選ぶ利点の一つと言えるだろう。

流れる柾目部分がキラキラと輝く面白い一枚かと思う。