
■ MUKU-DATA ボセ両耳付き 未加工材 木材倉庫にて 7/30
昨日、工務店さんの設計士さんが
TVボード兼飾り棚に使う耳付き板の現物を確認に来られた。
初めの何か良い材はないですかねぇ・・?と平面図と一緒に送られてきた
飾り棚の詳細図は、形が特徴的だったので
それに見合った形の板を2枚、もう1枚はこんな形はどうでしょうって
提案型を1枚の計3枚の写真を送らせていただいた。
その中でほぼボセを使う方向で話が進んでいるようで
では、この両耳付きのボセの一枚板のどこの部分をどう使うか?っていう事で
板を倒して台に載せ、設計士さんにご検討いただいた。
木と向きあう作業である。
当初の計画段階から施主さんと話を重ね、全体の雰囲気を掴みながら
実際に形にしていく過程である。
施主さんの好みを知り、完成した室内がイメージ出来ていて
予算を含めた全体を把握している設計者自身が
やはりこの一枚をどう使うか?見立て、木取りする事が
一番いい方向へいくだろうと思う。
仮に、こちらに任せられたのであれば詳細図面に近づける形と大きさは
作れるだろうけど
圧倒的にその室内の情報量が少なすぎて、それ以上を考える事はできない。
しかも施主さんにはお会いしたこともないのだから
もっと尖らせた方が喜んでもらえるのか?
優しい感じで仕上げた方がいいのか?
設計士さんのフィルター越しでしか情報は得られないので
やはり全体を把握している設計士さんが実際に現物を見ながら
あれこれと考える事が一番いいのかと思う。
木取りする時、現物のどこをどう使うか?想像する。
そんな際に、余計な世間話などは想像の邪魔になるだけだろうから
耳の仕上げの加減だけ説明して
あとは一人でじっくりと考えていただいた。
「だいたいの木取りが済んだら、声かけてくださ~い」って
別な場所で待機。
1時間位だったかなぁ・・
なかなかこのご時世、現場はフルスピードで進む中で
一枚の板の使い方で、倉庫までの往復を含めて半日ほどの時間を作るのは
大変な事だとは思うけど、
こうしてお客さんの為、室内が更に良くなる為にと
見えない時間を費やす人たちは少なからずいる。
多くを考えずに、そのような形でお任せっていうパターンと
見えない時間を費やして出来上がる室内では
似て非なる物、
似ているんだけど、なんかどこか違うんだよねぇ・・・って結果になることだろう。
その微妙な違いはなかなか気づき難いのかとは思うけど、やはり何かが違ってくる。
心地良い室内とは、そうした事の積み上げで差が出てくるのではなかろうか・・
選んだ一枚の次に
今度はこの板のどの部分をどう使いどう仕上げるか?など検討する場所としても
弊社の木材倉庫を使っていただければと思う。
もっともっと建築の中で人に優しい木が使われたらいいなぁと願う。





