MUKU-DATA  台湾樟?金糸楠木(きんしなんぼく)?カンファ―?神代楠?

仕入れ台帳を確認すると2013 8月、約9年ほど前に
新木場に本社がある銘木店から本社在庫を含め花梨やその他唐木類などがまとまって展示会に出ていた1山の中に入っていたのがこの材。
共木でもう一枚板同じものがあったが、この雰囲気がどこかに触れるようで
割れたり傷んではいたが和室の床の間の一部に約5年ほど前に嫁いでいった。
行き先はわかるので今でも再度確認しようと思えば現状はどう変化したのか?
そこへお邪魔することはできる。

ところで、この木、台湾樟を良く知らなかった頃に、台湾樟として共木の一枚は
販売させていただいたかとは思うが、
その後ここ5~6年ほどの期間で古い銘木店が材の整理をする際に
多くの台湾樟を扱わせていただき(約20枚ほど)自動鉋を通してみるその表情は
色や香りなどからこれは台湾樟と判別できるようになったかと思う。

保管している間はこの木を台湾樟と今までも疑ってこなかったが、
どうも色も違うし・・香りも若干違う。(クスの香りはする)
その色合いから数年前に新木場の銘木商の所で見せていただいた中国の金糸楠木のパンフレットと手にした小さな端材を思い出し、
その色合いからもしや、これ金糸楠木ではなかろうか・・・?
と疑いはじめている。

どなたか金糸楠木について詳しい方がいれば是非教えていただきたい。

ところでこの樟の木、とても重い。
上部は大きな節があった部分が抜けて、元からも割れが生じている。
9年前に仕入れた際は、当時で、もう見た目も古く既に10年20年と経過している感じだったが、
何となく隅には置けない佇まいとオーラを醸し出しているように感じる。
そして色合い・・奥行き感と気品のあるゴールドは
やはり台湾樟とは違うよな・・と感じる。
そして割れや欠け、杢目を含めたこの一枚のバランスがとても良いように感じる。

追記 2022 3/7
この材種が定かではない木、1/18にツイッターで流してみたら、
材の詳しい方(2度お会いした事のあるY.Kさん)から
「色などからカンファ―(cinnamomum sintoc)だと思います。
カンファ―とはインドネシアの楠です。
日本の楠とは匂いが全然違う香りがします。」
続けて
「神代クスの可能性は無いですか?」
と返信をいただく。
カンファ―材に関しては詳しくはまだ調べていないが、
昔のブログを辿っていたら、神代樟として記載があった事がわかったのだが、
金糸楠木も神代木らしいので、もう少し調べてみる必要があるかと思っている。
Yさんは材種には詳しい方なので、こうして返信いただけるのは大変ありがたく思っている。

SIZE 1900 980-910-960 t67mm 天然乾燥材 プレナー加工済み