MUKU-DATA  床柱 左:槐(エンジュ)、右:一位(イチイ)

昨日は工務店社長と、銘木屋へ床柱選び
純和室が少なくなって久しいが、それでも年に1~2回は
真壁和室の材木の手配をする機会がある。

銘木屋さんの話では、最近は槐も一位も材は極端に少ないらしい。
槐や一位の床柱を製造する事が多い北海道の業者の一つも数年前に廃業したと聞いた。
純和風の床柱、落し掛け、床の間に違い棚、書院、
今、本格的に作ろうと思っても、適材の手配は大変なのかもしれない。
純和風の床柱がウォールナットやチークじゃ、ちょっと様にならないよね。。。

槐や一位の床柱の仕上げには木蝋で蝋引き仕上げをされてあるものが殆どで
木蝋ってなんぞや?と・・
軽く調べてみるとその歴史は古く、櫨(ハゼ)や漆(ウルシ)の実から抽出し
室町時代に和蝋燭(木蝋)が誕生したとの記事もある。
ウルシがjapanと言われたように、木蝋はjapan waxとして欧米へ輸出されていたようだ。
ハゼの実から抽出するなんて、、ウルシもそうだけど
よくそんなこと発見して思いついたねと思う。

蝋引きされた床柱で時間が経過したり、湿度が高かったり
水拭きされたりするとその表面が白く曇ってしまうのが難点ではあるが、
これは、バーナーやドライヤーで表面を温めながらウエスで拭き取ることで
簡単にキレイにする事ができる。

一枚板天板等、頻繁に使用し水拭きするところには不向きではあるが、
床柱や縦使いの材などに蝋引き仕上げっていうのも
木蝋独特の光沢を床柱以外の材木にも試してみる価値はあるのかもしれない。